毎月10日はラ・テール洋菓子店のサンクス・ケーキの日
ラ・テール洋菓子店の開店記念日は1998年5月。その初心を忘れないために、毎月10日をお客様感謝の日(サンクス・デー)として、その日にしか出ない「サンクスケーキ」を毎月一品開発し、ご予約のお客さまにだけにお渡ししています。この日だけのケーキですが、素材の産地を厳選し、通常のお菓子と同じように開発、準備をしてでき上がったものをご用意。数量も限定させていただいています。 サンクス・ケーキには毎年、年間を通じてのテーマがあります。たとえば、「ロールケーキ」の年もありましたし、「チョコレート」「シュー生地」がテーマの年もありました。
2019年サンクス・デーのテーマは、「温故知新」。
古き良きお菓子を現代風に、今までの生産者さまとの繋がりを大切に、様々な食材を 使いながら伝統的なお菓子を、ラ・テールらしくアレンジします。 ラ・テールのコンセプト、「物としての食だけではなく、文化としての食を追求」を重ね、 お客さまへの感謝と共にお届けいたします。
9月サンクス・ケーキ Vol.261
「完熟無花果とショコラ風味のシブースト」
シブーストとは・・・
19世紀中頃にフランス・パリのサン・トノレ通りに店を構えていた菓子職人のシブースト氏、あるいは弟子のオーギュスト・ジュリアンが考案し、彼の名前から「シブースト」と命名されたと言われています。
シブーストは、フィユタージュ(折り込みパイ生地)にアパレイユ(流し生地)を入れて焼き上げ、りんご、クレーム・シブーストを重ねたケーキ。クレーム・シブーストは、カスタードクリームに、ゼラチン、イタリアンメレンゲ(熱したシロップを合せたメレンゲ)を合せたクリームです。
ふわっとしたクレーム・シブーストの表面をパリッと香ばしくキャラメリゼ。さくさくのパイ生地となめらかな口当たりのアパレイユ、さらにりんご・・・いろいろな食感をお楽しみいただけます。
今回はラ・テール風にアレンジをして、
和歌山県紀の川市産の完熟いちじく
今回のサンクス・ケーキの素材は、和歌山県紀の川市の農家さんより送っていただくいちじくです。
いちじくは日持ちがしないため、未熟のまま収穫し、流通することが多い果物です。今回は農家さんより樹上で完熟したものを収穫していただき、送っていただきます。樹上で完熟したいちじくは野性味のある味ととろっとした食感が特徴です。
このいちじくをフレッシュ以外に、コンフィチュールや自家製ドライいちじくを使用することで、いちじくのおいしさをよりお楽しみいただけるようにおつくりしました。
いちじくとショコラを組み合せたシブースト
旬のいちじくを使っておつくりするシブースト。秋を感じていただけるシブーストをおつくりしたく、こっくりとした味わいのショコラを合せることに。
オーガニックショコラのアパレイユは、カカオ分58%のスイートチョコレートをベースに、食感のアクセントにチョコチップ、自家製ドライいちじく、後味がすっきりするよう、少しサワークリームを合せました。
そこに、いちじくのコンフィチュール、さらにコンフィチュールを合せたクリーム・シブーストを重ね、仕上げにフレッシュのいちじくをあしらいました。
クレーム・シブースト、アパレイユ、コンフィチュール、それぞれのパーツにいちじくを使っているので、プチプチとした食感といちじくのおいしさをお楽しみいただけます。
(開発担当:永島 定男)
フランス生まれの「シブースト」を
和歌山県産の完熟いちじくをたっぷり使い
ラ・テールオリジナルのショコラ風味でおつくりしました。