毎月10日はラ・テール洋菓子店のサンクス・ケーキの日
ラ・テール洋菓子店の開店記念日は1998年5月。その初心を忘れないために、毎月10日をお客様感謝の日(サンクス・デー)として、その日にしか出ない「サンクス・ケーキ」を毎月一品開発し、ご予約のお客さまにだけにお渡ししています。この日だけのケーキですが、素材の産地を厳選し、通常のお菓子と同じように開発、準備をしてでき上がったものをご用意。数量も限定させていただいています。 サンクス・ケーキには毎年、年間を通じてのテーマがあります。たとえば、「ロールケーキ」の年もありましたし、「チョコレート」「シュー生地」がテーマの年もありました。
2024年のサンクス・ケーキのテーマは、2023年から引き続き「あるがまま」。ケーキを組み立てる中で必要なソースやジャムなど、月毎の主役となる素材を使うことで、素材が持つ「あるがまま」のおいしさをお楽しみいただけるサンクス・ケーキをおつくりします。
茨城県鉾田市より届く糖度15%以上の赤肉メロン「なだろうレッド」
今回のサンクス・ケーキは、栗原が担当いたします。5月になると茨城県のメロンの収穫が始まります。開発担当の栗原が茨城県の農作物の生産者の方々の集いに参加した際に「なだろう部会」の方々に出会いました。メロンの生産量日本一を誇る茨城生産者の有志で集まったメロン栽培のプロの集まりであるなだろう部会では、栽培技術の基本を確認しながら、お客様に喜んでいただけるメロンづくりを目指されています。
そんななだろう部会で生まれた赤肉メロン「なだろうレッド」は、香りよく滑らかな舌触りで果汁たっぷり!さらに糖度15%以上のメロンという厳しい条件をクリアしたメロンです。
生産量に限りがあり、収穫時期も5月上旬から6月上旬と短く、この時期だから味わえるおいしさ。ぜひサンクス・ケーキに使わせていただきたいと農家さんにご連絡し、お送りいただけることになりました。
5層のショートケーキ!
なだろうレッドの果肉をそのままのおいしさをお届けしたく、昨年のサンクス・ケーキでご好評いただいたミルクレープはどうだろうかと考え始めた今回のサンクス・ケーキ。確かにおいしいのですが、生地はジェノワーズ(スポンジ生地)でショートケーキの方が良いのでは...と試作を重ね、5層のショートケーキに仕上がりました。
贅沢な味わいのクリームと生地
クリームは、北海道阿寒湖の酪農家さんの生乳を使った濃厚な生クリームを使いました。サンドするクリームには、自家製のカスタードクリームを合せ、より濃厚な味わいに。
生地は、軽さを出すため、牛乳ではなく自家製のアーモンドミルクを使い、お砂糖はオーガニックシュガーとコクを出すため和三盆糖を使いました。卵は、山梨県の黒富士卵を使い、食感の軽さはありつつ、風味豊かな味わいに焼き上げました。
生地にライムとホワイトラムを合せたシロップを打ち、後味にさわやかさをプラスし、なだろうレッドの自家製クリームを薄く重ねました。
なだろうレッドの果肉、クリームとジェノワーズの三位一体のおいしさをお楽しみいただけます。
仕上げにエディブルフラワー(食用花)のアリッサムを添えて...。初夏のスペシャルショートケーキの出来上がりです。
(開発担当:栗原 清)
果汁たっぷりの赤肉メロン「なだろうレッド」を贅沢に使いおつくりしました